店側は手数料の負担が発生する

消費者にとってのキャッシュレス決済は、小銭いらずで快適に買い物を行うために最適な選択です。
しかし、店舗の経営者は必ずしも同じ気持ちとは限りません。

 

なぜならキャッシュレス決済に際して決済手数料が発生するからです。
顧客のニーズに応えると同時に、経営者は「キャッシュレス決済導入に伴う諸費用」をしっかりと考えておきましょう。

 

キャッシュレス決済に関わるそれぞれのコスト

キャッシュレス決済のコストに悩む女性店長

クレジットカードの場合

利用者側の立場になればクレジットカードの手数料はあまり考えませんが、加盟店である店舗側は常に決済手数料が引かれるため、コストという面でも慎重に考える必要があります。

 

クレジットカード利用にかかる決済手数料の相場は「1.0~7.0%」程度です。
また、決済手数料の実際の値は経営する店舗の職種によって異なります。

 

例えば飲食店だと最も高い3~7%程度の決済手数料が一般的で、大手のコンビニチェーンだと1%台も珍しくないです。
いずれも、店舗経営者はしっかりと理解しておかなければいけません。

 

電子マネーの場合

電子マネー決済が出来る端末

電子マネー利用の場合も、店舗には決済手数料が課せられます。
その相場は「3.24%~」と、場合によってはクレジットカード以上の設定がされている倍率です。

 

また、クレジットカードと電子マネーは決済用の読み取り端末を用意する必要があります。
キャンペーンの最中に申し込めれば格安で手に入れることも可能ですが、端末だけで2万円程度の費用が発生する場合を覚悟しておきましょう。

 

スマホ決済の場合

最後にご紹介するのがスマホ決済の手数料です。
こちらは比較的最近始まったサービスであるため、クレジットカードや電子マネーに比べると事業者が少ないですが、各社の平均を取った値は「2.45~3.24%」程度と低めに設定されています。

 

しかし各社サービスの普及に力を入れている段階なだけあり、導入コストに関しては敏感です。
一部事業者は期間を設けつつも決済手数料「無料」でサービスを展開し始めました。
また、店頭にQRコードを設置するだけという手軽さもあり、普及は一気に加速しています。

 

踏み切る理由は“売上アップ”

キャッシュレス決済によって売上増?

手数料を支払ってでも各社がキャッシュレス決済を導入するメリットは、「釣り銭のやりとりが不要」「手間がかからない」など様々です。
なかでも「単価が上がる」「1回当たりの購入金額が上がる」など、通常の買い物の延長線上にある購買意欲としてのメリットが重要視されています。

 

コストを支払ってでも価値のある選択肢

キャッシュレス決済を導入するに当たって、利用者よりも店舗側にデメリットといえる側面があります。
しかし、多少の手数料を支払ってでも売上アップに対する貢献度は見過ごせません。

 

また期間限定ですが、スマホ決済ならば手数料が無料で導入できます。
各社サービスをじっくり検討し、店舗に合ったキャッシュレス決済の導入を試みることが不可欠になるのではないでしょうか。